本日、
目黒区西部包括支援センター主催の
【第10回寺子屋やくも 家族で知っておこう。「訪問診療」とは?~地域の訪問医が分かりやすくお話します~】に参加し、
訪問診療の専門クリニック「街のホームクリニック」院長の塙 勝博先生のご講義を拝聴いたしました。
愚生は恥ずかしながら訪問診療についてほとんど知識が無い状態で参加いたしました。
【外】へ出て行きInput する事、
それを【内】に向けてOutput する事が会長としての重要な責務の一つだと思っております。
地域医療の現状と、私たち鍼灸師が在宅医療の現場で果たすべき役割について、大変重要な学びがありました。
1. 訪問診療とは?(超高齢社会における重要な医療の形)
「訪問診療」とは、病気や障害で通院が困難な患者様のご自宅を、医師が定期的に訪問し、計画的に健康管理を行うシステムです。
定期的な訪問: 月に1~2回程度、患者様のご体調を管理します。緊急時の対応: 24時間365日体制で、急変時には往診などで対応します(On Call)。
チーム連携: 医師(クリニック)、看護師(訪問看護ステーション)、薬局の3者が患者様と契約し、情報共有しながら患者様を支える「チーム医療」の形です。
2. 訪問診療と鍼灸師の関わり(患者様との信頼強化)
私たちの施術経験の中でも、「往診が必要なほど重篤な状況」に立ち会うことがあります。
そのような時、この「訪問診療」のシステムを知っていることは、患者様とご家族への強力なサポートとなると思います。
【終末期のがん患者様や難病の患者様】私も過去に末期の肝臓がんの患者様、糖尿病、さらに合併症で大腿二頭筋、肛門括約筋の切除、失明、腎透析を行っている患者様、パーキンソン病で四肢の運動能力低下、小刻み歩行などが進行し自力での歩行困難、姿勢異常など、それぞれの患者様のもとへ往診に伺っておりましたが、痛みの緩和、全身管理、褥瘡予防、ご家族の精神的負担軽減などに訪問診療をご紹介できます。
【脳卒中後の重度な麻痺・言語障害】リハビリテーション病院を退院(最大150日まで入院可)した後、通院が困難な方。訪問診療をご紹介し、褥瘡予防や全身管理はもちろん、鍼灸との併用でQOL(生活の質)向上に貢献できます。
訪問診療を紹介できる鍼灸師は、患者様とご家族の「最後の砦」となり得るという強い信頼関係を築くことができると思います。
3. 会長としての考察
塙先生と直接お名刺交換をさせていただき、1対1でお話する機会にも恵まれました。
まずは、鍼灸師の皆様がご自身の治療院周辺で「訪問診療専門のクリニック」がどこにあるかを一度確認してみるのはいかがでしょうか。
この学びを活かし、施術技術の研鑽とともに、地域住民を支える知識を持った鍼灸師会として、共に活動してまいりまいたいと存じます。

